銀行から見た自社の点数(偏差値)を推測できる?

CRDとMcSS ビッグデータの活用

ビックデータ_コラム
融資を受ける際に、銀行が自分の会社に点数(偏差値)をつけているとしたら、それが何点なのか知りたいとは思いませんか?
銀行や信用金庫から受ける評価・評点を改善できれば融資も受けやすくなりそうですよね。

融資

プロパー融資と呼ばれる信用保証協会を利用せずに受ける融資(例えば、日本政策金融公庫による融資)と、信用保証協会を利用する融資があることはご存知かと思います。そして、創業直後など、信用保証協会を利用せずに融資を受けることが難しいケースがあることも事実です。
信用保証協会を利用する場合は、いわゆる利息の他に信用保証料を負担することになります。信用保証協会が保証料率を決定する際に使っているのがCRDモデルです。

CDRとは

Credit Risk Databaseの略で、一般社団法人CRD協会の会員である信用保証協会や政府系・民間金融機関から取引先の財務データが提供され、その集積されたデータを基にCRDモデルが構築されているのです。流行の言葉で言えば、ビッグデータの活用ということになるのでしょう。
このCRDモデルによる信用度合いを示す偏差値を把握することができるツールがあります。中小企業経営診断システム(略称:McSS / Management consulting Support System)がそれです。
因みに、2017年5月から税理士などの士業もこのMcSSが利用可能となり、顧問先等の経営や財務の相談に活用することができるようになっています。

McSSの具体的な活用方法

例えば、将来シミュレーション機能を使うことで、立案された経営計画が偏差値の向上、すなわち財務体質の改善に寄与するものか否かの判断材料とすることができそうです。
銀行や信用金庫が貴社に点数(偏差値)をつけているとしたら、McSSを活用することで少なくとも定量的な面については、推測することができるかもしれません。
CRDビジネスサポート
※この記事は、平成31年4月1日現在の法令等によっています。
※この記事は、具体的事項に対するアドバイスをするものではありませんので、具体的な事項については、ご自身で専門家にご相談ください。

【著者プロフィール】金子崇行(かねこたかゆき)|金子会計事務所 所長税理士
1976年神奈川県横浜市生まれ。前職が大手金融機関で、日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、AFPの資格を持つ。会計事務所で10年間の実務経験を経て2019年2月に金子会計事務所を開業。日本橋富沢町にオフィスを構える。
「お客様のためになることをやりたい。」をモットーに日々業務に尽力する。
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